2026/08/19 21:54

 鉄瓶が錆びるのは自然の姿でそれを楽しむのもまた良い物で及鉄の錆色もまた乙な色です。

 昔の鉄瓶は着色されず、鉄その物の素材の色で、囲炉裏の木炭や薪でお湯を沸かし、錆びたら藁などで磨いて使い、こうして使っているうちに良い錆色になります。鉄瓶の黒は薪などを燃した時のすすが鉄瓶に付いて、それを磨いているうちに黒の鉄瓶になります。
 今は黒や錆色やまたはカラーなどを着色しますが、大量生産の物は合成塗料で着色され、伝統的製法の焼型は焼き付けて漆で着色します。及鉄鋳造所宝鉄堂は漆で着色して錆色を表現し及鉄鋳造所宝鉄堂の錆色はここでしか出せない深みのある色です。
 鉄の錆は赤錆と黒錆の二つ有り、鉄瓶に水分が付いていたりお湯を入れっぱなしにして出来る錆は赤錆でこれをそのまま放置して置くと益々鉄は腐食して行き最後はボロボロになります。黒錆は安定系の錆と言われ、腐食しないで錆で錆の被膜を作って鉄を守ってくれます。
 鉄鉱石は酸化鉄で、鉄鉱石を溶鉱炉で還元して酸素を切り離して鉄を取り出します。元々酸化鉄だった鉄は再び酸素と結びつこうとして錆が出来、錆が出来るのは鉄の自然の姿です。
 及鉄鋳造所宝鉄堂は侘び寂を感じさせる錆色の鉄瓶を作り、長く丁寧に使った鉄瓶は錆と元々の錆色と調和して良い風合いを醸し出します。