2026/01/23 22:46
南部鉄器を作る作業を二つに分けると鋳型を作る事と鉄を熔かす事で、鉄を熔かす作業を「ふき」「さいぐ」と言っています。
鉄を熔かすのに少し前まではキュポラで鉄を熔かす所が多かったですが、今は電気炉で熔かす所が多く、電気炉には主に低周波や高周波炉が有ります。
生産量が少ない南部鉄器の工房は、今でも甑で鉄を熔かす所が多く及鉄鋳造所宝鉄堂でも甑で鉄を熔かします。 甑はキュポラを小さくそたような3段重ねの鉄の筒のような形で、昔の米を蒸す道具を甑と呼び、それに似ている事から甑と呼ばれ、昔は木炭で鉄を熔かしましたが、今はコークスを熱源にして溶かします。
甑の構造を三段で下は湯を貯める部分で中は昔は粘土と砂と炭の粉を混ぜた素灰という物でこしらえていますが、今は色々な種類の耐火材が有るのでそれも使い、中段は鉄を熔かす部分で風を吹き込む羽口が有り中はろう石レンガや耐火材で作られ上は投入部分で中はろう石レンガで作られコークスや材料を投入しまた余熱が入る部分です。
南部鉄器の工芸品を生産する所の鉄を熔かす為の材料は、素材の銑鉄と戻り銑に鋼屑や調整材などを入れて、熱源のコークスにノロを除去する石灰石を重ねて甑の中に投入します。そして風をかけてコークスを燃焼させて鉄を熔かします。
鉄を熔かすには甑を作り、「湯」を出すには、甑の状況を判断しながら、良い「湯」を出すには熟練して経験や技術や知識が必要で、また気候にも左右されます。
