2025/11/10 20:51

 一度鉄を熔かして鋳型に注いで鉄瓶を作った焼型は、壊れた程度によって補修してまた鉄瓶をつくる事ができ、この鋳型を補修する作業を縫い型と言います。

 熔けた鉄は温度が1400度から1500度位にもなり、一度高温の鉄にさらされた鋳型は場所によって壊れたり、繰り返して使用すると砂がもろくなり鋳型を直せなくなります。砂と粘土水を混ぜて、へらや筆で鋳型を作り注ぎ口と鐶付耳はその都度新しく据替ます。
 人類が鉄器を作り始めた時代、身近にある砂や粘土、石が鉄器を作るのに適しているとして、今でも砂や粘土で鉄器を作っています。
 焼型は古来からある鋳造法で、この焼型は手間暇を掛けて作る為、数多く生産する工場では生型で鉄器を作ります。
 及鉄鋳造所宝鉄堂は焼型で南部鉄器を作る数少ない工房で、一つ一つの鋳型に愛着を持ち丹精込めて作ります。