2025/08/27 22:43

 及鉄鋳造所宝鉄堂では鉄を熔かして鋳型に注ぐ作業が終わり、炭を火室で熾して再び南部鉄瓶の鋳型を作ってます。

鉄を熔かして鋳型に注ぐ作業を「ふき」といい、この作業が一つの区切りで、焼型で作る南部鉄瓶の鋳型は鉄瓶の形によって何度か補修してまた使います。今日の及鉄鋳造所宝鉄堂は炭を熾し鋳型を作ってました。
 機械生産が出来る生型は、模型やプレートに砂を押し固めて短時間に鋳型を作り、溶かした鉄を鋳込まれたらその砂はまた繰り返し混錬されまた使われます。
 焼型は手作業で木型で砂と粘土水を挽いて作り、紋様も手で押して作り、注ぎ口も手作業で別に作り一つの鋳型を作るのに手間暇が掛かります。一度熔けた鉄を鋳込み鉄瓶を取り出した鋳型は、壊れた部分を直してまた使う事ができます。それでも数回鋳込まれると鋳型が壊れやすくなり、そうなったら又新しい鋳型を挽きます。
 及鉄鋳造所宝鉄堂は効率的ではない焼型で作る鉄器に価値を見出し、焼型で作られた南部鉄器・鉄瓶は手作業ならではの表情が有り芸術的価値のある鉄器が作り出されます。