2025/05/28 21:51

 鉄瓶は水を使うので、錆は必ず発生して気になります。錆にも種類があり、腐食する赤錆と鉄を守ってくれる黒錆がありそれと上手にお付き合いする事が鉄瓶を長く使う方法です。

 水との接触で出来る錆のメカニズムを調べてみると、鉄の原子がイオンになって溶けだして電子が放出されます。その電子が水と酸素に反応して水酸化イオンをつくり、それと鉄イオンが結びついて水酸化第一鉄が出来上がり、これが最初に出来る錆の物質です。
そしてこれが酸化を重ねて次第に赤褐色の赤錆になり水酸化第二鉄と言う物質になります。
 鉄を作るには、鉄鉱石は元々酸化鉄で溶鉱炉でコークスと石灰石で還元して酸素を切り離して鉄を取り出します。鉄は常に不安定な状態で常に酸化されようとして地球に戻ろうとしてます。
 そうした鉄の錆を防ぐには鉄を水と酸素に触れさせないようにすることで、その方法として色々な鉄製品には塗装とメッキが行われていますが、南部鉄瓶では金気止めと言う方法で酸化被膜を作り中をコーテイングしてます。
 鉄瓶の中をきれいにしようとしてたわしなどで擦るとせっかくの酸化被膜が剥がれてしまいます。鉄瓶の中は触らずにすすぐ程度でにしてそのまま使い続けると次第に黒錆が出来て、水垢も付いて水と鉄の接触を防いでくれます。