2025/05/12 18:50

 南部鉄瓶の形だけ見ると、同じような形で良し悪しなどの区別が出来ません。鉄瓶は岩手以外にも産地が有りますが岩手の鉄瓶の二大産地が奥州と盛岡でこの産地で作った鉄瓶を南部鉄瓶と言います。

 南部鉄瓶は江戸時代に考案されて現在も作り続けられ、その製法を継承している作り方は焼型製鉄瓶です。高度経済成長期に取り入れられた製造法が生型で、この製法は機械でも作る事が出来て大量生産も可能な為お求め安い価格で作る事ができます。一方焼型製の鉄瓶を作るには工程が多く有りそれを手作業で行い手間ひまが掛かる為価格も高くなります。
 焼型の鉄瓶と生型の鉄瓶の一番わかりやすい違いは重さが焼型の鉄瓶は肉厚が薄く生型の鉄瓶と比べて軽いのがわかります。
その他、注ぎ口の形状が焼型では一つ一つ粘土で作り、中子も入れるためお湯の出が滑らかでお湯を注いでみると生型製の鉄瓶と違いが分かります。
 他にも色々有りますが、焼型製の鉄瓶はその風合いは独特で伝統美を感じ、美術的価値も有り生型では表現できません