2025/04/09 22:32

 鉄瓶に上手に錆を作る事が大事で、鉄に発生する錆には大きく分けて赤錆と黒錆が有り、水分に触れて出来るのが赤錆で熱して出来るのが黒錆です。赤錆は鉄を腐食させますが、黒錆は鉄を守ってくれます。

 南部鉄瓶には釜焼きをして酸化被膜で覆い赤錆を防ぐ金気止めと言う技法が有り、鉄瓶の表面を黒錆が覆い水から鉄を守っています。
鉄瓶を使い終わったら中の水分を飛ばして乾燥させ使っていると徐々に鉄瓶の中に黒錆が育っていきます。
 お湯を残してそのままにいて置くと、黒錆にキズが有ったり、空焚きをしてしまい剥がれたりして水と鉄が触れて赤錆が発生します。赤錆が深くなる前にお茶の出涸らしやお茶のティーパックで煮だすと錆が落ち、更にカテキン鉄の被膜ができます。
 こうして鉄瓶を使っているうちに黒錆が出来、湯垢も付きまろやかなお湯が楽しめます。